JMT Section Hike 9 days 8 nights 2017 : Part 5

Day 9 : Camp 8 – Summit Lake – Piute Pass – Piute Lake – North Lake

Day 9

9日めの朝を、Humphreys BasinのUpper Golden Trout Lake近くに設けたCamp 8で迎えた。ここは前述したように、Santa Barbaraから来ている夫婦に教えてもらったかなりナイスなキャンプ·ポイントで、今回のトリップ中でも1、2を争う良いロケーションの場所だ。

実際のトレイルはここよりも500mほど北側の斜面沿いにあるので、彼らから聞かなければ、このオフトレイルの場所でキャンプをすることはなかっただろう。このHumphreys Basinは広大な台地形状の平地で、無数の湖や名もなき小さな池や沢が点在している。特にこのキャンプポイントは、周囲より幾分小高くなった丘の上にあるために見晴らしもすこぶるよい。

ここは実際にはJMTではなく、JMTにアクセスするためのサイド·トレイルだが、今回はインもアウトも素晴らしいトレイルにめぐり合うことができたのは幸運だった。

Camp 8

Humphreys Basinのオフトレイルに設定したCamp 8

JMT 9

Camp 8からMuriel Peak(奥)のある南東方向を眺める。

Khufu HB

今回のトリップで使用したシェルター、Khufu HBは、今年2017年から新たに発売を開始した、ニュー·バージョンのKhufu シェルターだ。

「スタンダード・シリーズ」と位置付けられたこのシェルターの特徴は、まず、10Dという極薄のリップストップ·ナイロンにシリコンとPU両方のコーティングが施されているハイ・クオリティな素材を使用することにより、実用性を保ちながらもさらなる軽量化を実現している点である。3シーズンを快適に過ごせ、かつ軽量化を図るために、世界屈指の素材メーカーおよびファクトリーと提携し、実現が可能となった、文字通り世界品質の「スタンダード」なプロダクトである。また、このKhufu HBには予め全てのタイアウトにガイラインが備え付けられており、かつ、インナーメッシュも付属している。さらに、全てのタイアウト分のDAC製の軽量アルミペグがセットになっている。あとは、Khufu HBを支えるカーボンファイバートレッキングポール “CP3″があれば完璧なシェルター・キットとなる。さらに、オプションのフットプリントを使用することにより、さらなる耐久性と、汚れを軽減することが可能である。予めシームテープが施されているため、シームシーリングを自分で行う必要もない。

今回は概ね良好な天候に恵まれたが、Muir Pass近くのCamp 6では雷を伴った雹交じりの雨風に遭遇するも、全く問題なく過ごすことができた。

また、今回のトリップではキャンプ地で相当な「蚊」の洗礼を受けたが、付属するインナー·メッシュのおかげで快適に過ごすことができた。

ピラミッド型シェルターの持つポテンシャルの高さは内外で高く評価されている通りであるが、Khufu HBLOCUS GEARが「スタンダード」として掲げる、世界標準を実現したプロダクツと言える。

Khufu HB

Khufu HB

Khufu HB

Khufu HB

Khufu HB Inner Mesh

Khufu HB Inner Mesh

Khufu HB

Khufu HB

Santa Barbaraから来てる夫婦は、このHumphreys Basinがかなりお気に入りの様子で、もう一泊しようかなと言っている。

それは無理もない、ここは素晴らしい場所だ。

そういえば、10泊の予定で組んだ今回のトリップは、今日の行程12kmを残すのみで、このまま行くと9日で終わってしまう。

実際は、7日目を過ぎたあたりでレスト・デイを取り、のんびり釣りに当てても良かったかなと振り返ってみるが、移りゆく雄大な景色を見ながら歩くのが楽し過ぎて、ついついここまでノンストップで来てしまった。もう一つの理由は、10日分にしては食料を切り詰めたため、結構ショートしてしまっていたので、停滞しないでこのまま下りてしまった方が賢明かもしれないという結論に達した。

彼らはSouth Lakeに車をデポしているので、North LakeからSouth Lakeまでの道のりをヒッチハイクするなど、何らかの方法で戻らなくてはならない。我々はNorth Lakeに車を予めデポしていたので、これも何かの縁ということで、彼らをSouth Lakeまで乗せてあげることにした。

いつもよりノンビリとコーヒーを淹れ、朝食を取り、パッキングして9日目の行程をGaiaGPSで確認する。

その間、彼らは近くにある湖まで散歩していて、戻ってくると、もう一泊しないでこのままNorth Lakeまで下山するというので、ではNorth Lakeのキャンプ場で落ち合いましょうと行って、9日目を歩き出した。

Camp 8

Humphreys Basin

ところどころトレイルが見え隠れするようなHumphreys Basinをひたすら進む。ここからPiute Passまではじわじわと標高を上げながら登っていく。

朝は快晴だったが、ここへ来て結構雲が出て来た。峠では一雨来るかもしれない。

しばらく行くと、Piute Pass直下のSummit Lakeに到着する。それにしてもこのHumphreys Basinは広大で、景色も良く、歩いていて飽きることがない。

Humphreys Basin

Humphreys Basin

Humphreys Basin

Humphreys Basin

やがてPiute Passに到着。ここはPass(峠)とは言ってもとてもなだらかで、これまでの急峻なPassとは少し様相が違う。振り返ると、Humphrey’s Basinの広大でなだらかな丘陵地帯が視界を占める。

Summit Lake

Summit Lake

Piute Pass

Piute Passにて、来たトレイルを振り返る。

Piute Passでは、麓の牧場から乗馬でここまで連れて来てくれるツアーを行っているというカウ・ガールの女性達と遭遇した。ここまで来ると、文明圏も間近だなのだなということを実感する。

Horses

Horse back ridingのカウ・ガールズ

Horse back riding

Horse back ridingの女性達

カーボンファイバー・トレッキングポール “CP3”

今回のように1週間以上に渡る、長丁場のハイキングには、カーボンファイバー製のトレッキンポール”CP3″のような軽くて信頼度の高いトレッキング・ポールは無くてはならないアイテムの一つだ。さらに、Khufuシリーズのようなピラミッド型モノポールシェルターを支える骨としても必須のギアでもある。

JMTをはじめとする北米のハイキングルートでの、毎日のように続くPass(峠)の上り下りには、軽くて丈夫なトレッキングポールの存在感は非常に大きい。事実、CP3の北米での売れ行きはすこぶる好調で、特に軽量化に主眼を置いたPCTを歩くようなロングディスタンス・ハイカーに人気が高い。彼らは、トレッキングポールの消耗を計算に入れ、補給地点にトレッキングポールの一番下のパーツだけ余分に購入して、あらかじめデポしているのだ。

今回の面白い逸話としては、PCT DaysLOCUS GEARブースを訪ねて来たPCTをスルーハイク中のハイカーが、展示が終わる頃を見計らって、展示品のCP3を売ってくれとやって来たのだ。彼は自分のCP3を誤まって破損したらしく、この後のハイクになくてはならないと言うことで、わざわざPCT Daysの我々のブースにやって来たのだ。

自分自身は、オーバーナイトや週末のテント泊ハイクのような短期間のトリップの際にはあまりトレッキングポールを使わない派ではあるが、今回のようなロング・ハイクでこそ、トレッキング・ポールを使うことの真価が理解できると思う。

CP3

Carbon Fiber Trekking Pole “CP3”

なだらかなPiute Passを過ぎると、あとは下る一方だ。なだらかと言っても標高は3,480mほどあり、峠の反対側にはいくつかの残雪地帯が残っている。これらの残雪地帯を難なくこなし、下り基調のトレイルをテンポ良く進んで行く。9日目を迎え、レスト・デイも取らなかった割には、身体的な疲れはほとんどない。

峠近くで近づいて来た雲が次第に厚くなり、予想通り雨が降り出した。レインジャケットだけ羽織って凌げる位だが、レインジャケットを着て歩くと日中は蒸す。降ったり止んだり、ハッキリしない天気で、レインジャケットを着た入り脱いだりを繰り返す。

トレイルは、Piute Lakeを右手に見ながら徐々に標高を下げて行く。さらに進むと、Loch Levenと呼ばれる湖が右手に現れる。通常、湖は”Lake”と記されるが、このLoch Levenはスコットランドにある湖にちなんで命名されている。スコットランドではゲール語由来の方言で、湖を”Loch”と称するらしい。ちなみに、有名なネス湖は”Loch Ness”だ。湖の水はとても澄んでいるが、魚影は全くない。

Unnamed Peak

Piute LakeとLoch Levenの南側に聳える、名もなきピーク。

Piute Pass Trail

Piute Pass Trail

Loch Leven

Loch Leven

Palisade lakes

クリスタル・クリアなLoch Leven

Loch Levenを過ぎると標高が急激に下がり、湖の水はBishop Creekとなって流れ出ている。

ここからの眺めは印象的だった。左手側に赤い岩盤の岩綾帯、右手には黒っぽい岩綾帯が、渓谷を挟んで対峙していいる。赤と黒のコントラストの間を緑の樹林帯が映える。

トレイルは、いくつかのスイッチバックを繰り返し、さらに標高を下げる。

Bishop Creek

Bishop Creek

Bishop Creek

Bishop Creek

Bishop Creek

「赤と黒」の渓谷

トレイルはさらに標高を下げ、3,000mを超えたあたりで樹林帯となる。Bishop Creekに沿ってトレイルは続いて行く。Bishop Creekもこの辺りまで来ると流れが穏やかになり、聞いた話によると、大物の鱒が釣れるらしい。

9日間に渡る今回のトリップももうすぐ終わりだ。この素晴らしい環境にもう少し身を置いていたいと言うちょっぴり残念な気分と、早く下界に下りてたらふく美味いものを食べたいと言う気持ちが入り混じった、複雑な心境である。

川沿いの樹林帯の中を行くトレイルは、やがてNorth Lakeのキャンプサイトに到達。ここからは車をデポしたNorth Lakeの駐車場までジープロードを歩いて行く。長いようで短い、あっという間の9日間だった。印象深い景色の数々が走馬灯のように頭のなかをよぎって行く。

JMTを含むこのハイシエラ一帯には、必ずまた戻ってこようと心に決めた。そんな、最高なトリップだった。

North Lake Trail Head

North Lake Trail Head

Day 9 : Conclusion and additions – Bishop

North Lakeのトレイルヘッドに無事たどり着き、Santa Barbaraから来た夫婦をSouth Lakeまで送り届けた後、我々はBishopに戻った。

Bishopではあらかじめ予約して置いたMotel 6にチェックインし、久々の熱いシャワーで9日分の埃まみれの体を洗い流す。もちろん、トリップ中も小さな滝のような流れを見つけてはシャワーがわりに水浴びをしていたので、それなりに体は清潔に保つことができた。

シャワーを浴びてさっぱりした後は、腹ペコなのでAaron Chat’s Roadhouseで肉系のモノをガツガツと食べる。

その後はモーテルで久々にベッドで寝る快感を味わう。

翌朝は、地元の人々で朝早くから賑わいを見せる、Bishopで80年前からやっていると言う老舗のベーカリー、Erik Shat’s Bakeryで美味しいコーヒーと焼きたてのパンを食べる。ここは焼きたてのパンからスイーツまでなんでも揃う、最高のベーカリーだ。

Aaron Chat's Roadhouse

Aaron Chat’s Roadhouseでスペアリブを頬張るジェイソン

Erick shat's Bakery

Erick Shat’s Bakery

Erick shat's Bakery

Bishop Pass Trail Junction

Erick shat's Bakery

Bishop Pass Trail Junction

今回のトリップは10日間を想定したJMTセクションハイクなので、渡米とハイキング前後の予備日を計算に入れても12-3日あればロスアンジェルス経由でJMTの核心部に触れるトリップを体験できる。旅程を上手く組んで、イン・アウトを考慮し、もう少し短めのルートを設定すれば全旅程10日間、ハイキング7日間といったトリップも可能となる。

JMTをスルーハイクするには最低でも20日、余裕を考えれば1ヶ月は見ておくべきだろう。1ヶ月のロングバケーションを取るのはそう簡単な事ではないけれど、10日前後のバケーションなら現実的なのではないかと思う。

このトリップレポートの序盤でも述べたように、JMTは世界でも類を見ないような素晴らしい景観とよく整備されたトレイルで、最高のロング・ハイクを堪能することができる。是非、一人でも多くの人にこのJMTの良さを味わっていただきたいと思うとともに、このトリップ・レポートが、多少なりとも役立ったり、ヒントになれば幸いである。

今回のトリップに関して、さらなる情報が必要な方は当ウェブサイトのメニューからサポート>コンタクトに行き、そこから「JMTセクションハイクについて」というタイトルでご質問いただければ、答えられる範囲で回答します。

Eastside Sports

Eastside Sports(裏口)

Black Sheep Cafe

Black Sheep Cafe(裏口)

BishopはJMTをセクションハイクするための起点の町としていい場所なので、ここにいくつかの、役立つ町の情報をまとめてご紹介したい。

  • Eastside Sports
    • Bishopの中心を走るルート395沿いにあるアウトドア・ショップ。ハイキングやキャンピング、クライミングに至るまで必要な全てのものがほぼ揃う。今回のJMTトリップは直前に決定したため、足りないものは全てここで調達した。品数豊富。
  • Black Sheep Coffee Roasters
    • Eastside Sportsの隣にある、美味しいエスプレッソ・コーヒが飲めるカフェ。裏にはアウトサイド・テラスもあり、Wifiも使えるので、トリップ・プランの検証や憩いのひとときに最高の場所。
  • Jack’s Restaurant
    • 美味しいハンバガーやアメリカンフードを食べられるレストラン。店内には魚のオブジェが並び、トラウトや毛針をあしらったオリジナルTシャツも販売している。
  • Mac’s Sporting Goods
    • Jack’s Restaurantの隣にあるハンティング&フィッシング・ショップ。フライロッドから毛針まで、何でも揃う。銃器も販売している。今回のフィッシング・ライセンスはここで発行してもらった。
  • Erick Schat’s Bakery
    • 創業79年の老舗ベーカリー。焼きたてのパンやドーナッツ、デザートに至るまで何でもある。朝行くと、地元の人たちで大混雑している超人気店。店内にはイートインコーナーもある。
  • Aaron Schat’s Roadhouse
    • ハンバーガーやローストチキン・ポークなどのアメリカンフードが美味しいカジュアルなレストラン。今回、下山後に真っ先に向かったレストラン。
  • Motel 6 Bishop
    • 全米を網羅するモーテルチェーン Motel 6。$50-60というリーズナブルな値段で宿泊できる。ハイキング前後の宿泊にももってこいの場所。
White Mountain Ranger Station Visitor Center

White Mountain Ranger Station Visitor Center

Jack's Restaurant

Jack’s Restaurant

2017-12-07T17:34:42+00:00